渋井式クロスファイア

野球観戦記。他いろいろ。

【323】2020年のパ・リーグレギュラーシーズン全日程が終了しました。

こんばんは。渋井です。

 

 

タイトルの通りです。不規則な始まり方をした2020年のプロ野球が、CSを含め今季王者ソフトバンクホークスに敗れた5球団は一足先に閉幕します。

 

 

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ライオンズは結果3位で終了しました。11月8日にZOZOマリンフィールドで行われた2位・マリーンズとの対戦に敗れ、最終戦を待たずして順位が確定した形です。「リーグ3連覇、悲願の日本一」を目指した今シーズン。もちろん敗れたことについては悔しいですが、そもそも1位を狙う位置にすら付けなかった事、怪我人・スランプの続出で、「連覇中」という意識はシーズン中にはあまりありませんでした。

 

それでもシーズン終盤の9・10月、上位争いをしていたマリーンズ・イーグルスの不調もあり、勝率5割近辺ながら2位争いを出来るまでになった事、独特の緊張感のあるシーズン終盤を迎えられたことは、今季台頭した戦力の選手には大きな経験だったと思います。

 

詳細な選手評については、今季はtwitter @1216cf にて行う予定です。お付き合い頂ける方は、是非ご覧下さい。

チーム評としては、やはり今シーズンも「新戦力」と言う点では不足が目立ちましたね。

2019年のシーズン評をここでしていなかったので後出しじゃんけんみたいになってしまうのが残念(ブログ更新しろ)なのですが、「3番・2B」で主軸を担う浅村栄斗をFAで欠き、2018年はRFでの出場が多かった外崎修汰の2B本格挑戦が決定。ここから外野手のレギュラー争いが始まりました。この年はCF秋山翔吾を中心に金子侑司・木村文紀を起用。3番に秋山を配置した新打線で臨んだがこれが不発。秋山を1番に再度配置転換し、3番・森友哉としたことなどで打線の迫力を元に戻し、なんとかリーグ優勝を勝ち取ったのが2019年でした。結局は選手の復調が最大の要因でしたので、選手層の厚みには繋がらず、2年連続でのCS敗退。更には秋山のメジャー挑戦により再び大きな戦力を失っての2020年開幕となりました。

 

2020年も当初の構想は「1番・金子侑司」。2年連続での1番定着挑戦となりましたが、今季はオープン戦の時点で見切りを付けられ、開幕1番は新外国人のC.スパンジェンバーグ。ですが、これもまた選球眼の悪さ・ケースバッティングをさせるタイプではない不器用さなどから1番固定する選手にはならず。更には金子の調子も上向かず、二軍落ち。ここでようやくシーズン前に期待されていた鈴木将平・川越誠司ら経験の浅い選手に白羽の矢が立ちました。起用当初は若武者らしい活躍場面も見受けられましたが、早い段階で失速。特に7月10日から1番を任されるようになった鈴木は、18試合で1番を外され、金子離脱後のCF争いに敗れる形となった川越は、木村からポジションを奪うまでに至りません。その後も高木渉や、外崎を外野に回して2B山野辺翔など、さまざまな可能性はあったものの、すべて辻監督の信頼を得るまでには達せず、金子が一軍復帰した8月14日以降は、3試合を除き全てで金子がスタメン出場することに。外野手以外のポジションでも今季は不振が目立ち、2019年首位打者森友哉は3割に近付くことも無く、不動の4番と思われた山川穂高も今季も4番を外れ、7番・8番・スタメン落ちへ。山川不在の頼みの綱であったE.メヒアも、スタメン出場が続くにつれ疲労の影が隠せず。昨年4番に返り咲いた中村剛也も今季は打率2割前半、1割近くまで低迷。外崎修汰の打撃も全体的に打球が失速。5割近い長打率を記録した昨年から、今季は.353と小型に。となると4番を打ったのがまさかの栗山巧。8月後半からクリーンナップや2番を打ち、9月18日に今季初の4番に入る。外野手の不在もありLF守備での出場もしばしば見られるようになり、チーム内で唯一シーズンを通して調子をキープし続けた打者となった。

 

それでも、今季は投手陣が奮起した。先発こそ例年通りの炎上も多かったが、勝ちパターンの平良海馬・R.ギャレット・増田達至が開幕から安定。更にはシーズン途中からはドラフト1位ルーキー・宮川哲、2年目右腕のイケメン・森脇亮介、2018年途中加入の左腕・小川龍也ブルペン陣が奮闘。少ない援護点を守り、接戦をモノにする戦いを実現した。更には、2019年に81登板のフル回転をした平井克典が、今季は先発挑戦。ショートスターターの計算で上がったプロ初先発の8月20日に5回55球無失点の好投で白星を貰ったことをキッカケに、その試合以降も緊急時の先発やロングリリーフとして存在感を発揮した。

 

 

総評としては、今季の3位と言う結果は、やはり新戦力の不足が大きいと思う。投手陣は前年からの負債も大きいために1~2枚のプラスでは足りず。特に先発投手に数段のレベルアップが無いとやはり戦えませんね。中継ぎへの負担もかかってきますし、磐石の継投も毎試合使えるわけではありません。1失点が許されない中継ぎの疲弊は、避けられるに越したことはありません。「だから点を取れ」ではなく、「だからもっと最初から失点を抑えろ」なのです。2018年を代表とする山賊打線の面影がある以上仕方ないですが、今はその打線から核を2枚失っています。「点を失うから点を取れ」と言うのは、浅村・秋山レベルの野手が2人台頭してきてから言おうと思っています。

その点では、野手の軒並み絶不調も、過去2年をリーグ優勝に導いたことを考えると、今年急に崩れた面々を「最大の敗因」とする気にはなりません。確かに、12球団随一と信じて疑わなかった面々ですから、1年の不調を許したくない・認めたくない気持ちも分かります。何が要因でこうなってしまったのかは素人の部外者には到底分かりませんし、想像で語るほかありません。不規則な形で開幕したことによる調整不測なのか、実はどこか身体に異変があった・ケガを押しての出場をしてしまったのか、フォームを変更したことによるタイミングの不適合、また他球団による徹底マークにより封じ込まれたのか・・・、様々な要因はあくまで「推測」です。現実として、昨年より成績は落ちた。我々が受け取れるのはそれだけです。私個人としては、「1年くらいこういう年もある」と思っています。来年また、新たな形で西武打線が脅威になることに期待しています。

 

それでは。