渋井式クロスファイア

野球観戦記。他いろいろ。

【336】「俺」の目的とその手段【WHITE ALBUM 2④】

closing chapter 第2回。

 

 

 

こんばんは。渋井です。

今回もつたない記憶とスクリーンショットで。

 

前回、closing chapter初見プレイ。今思うと、相当な「逃げ」の一手だったな。でも、このゲームと初めて相対する「俺」には、あの選択肢しか取れなかった。いや、正確には、あの選択肢こそが正解だったように思う。

2番の選択肢の左側。このマークはいわゆる「既読」。俺は初見プレイの時、2番を確かに選択した。だから、この先の展開は実際に読んだことがある。

いや、正しくは、2番を選択させられた

この時、1番の選択肢は黒く塗られていた。選択しなかったのではなく、選択出来なかったのだ。だから、この目の前に映る馴れ馴れしい女、和泉千晶を受け入れた。最初に「春希」がそう思ったんだ。だから、自然と千晶とは友好的に接するようにしたし、千晶だけは受け入れたくなった。

 

でも、今は違う。千晶を求めるのは「逃げ」だ。春希じゃなく、「俺」がそう学習した。いや、もしかしたら春希は最初からそう気づいていたのかもしれない。でも、最初は春希はそうしようとしなかった。だから、最初は俺もその意思を尊重した。でも、それじゃ何の解決にもならなかった。だから、その考えは改めなくちゃいけない。

 

苦手だ、と思うことにした。ここははっきりしたい。「俺」は全然和泉・・・千晶のこと苦手じゃない。むしろ超好きなタイプ。1周目終えた時点で、全然それでいいやって思えた。でも、釈然としなかった。この作品を、そんなところで終わらせていいわけがないとも思った。現に、終わらなかったし。エンディングらしいエンディングは流してくれなかった。

 

小春だって好きだ。実は春希のこと好きになっていくことだって知ってる。そう見ていくとこのお節介だって可愛いもんだ。でも、小春はそんな気持ちを抑えて、隠して、春希と雪菜の幸せのために尽力してくれる。

 

やっぱりそうじゃん、千晶。みんな気にかけてくれ過ぎなんだよ。

 

もう、逃げないから。

 

 

 

雪菜とのクリスマスパーティの夜。雪菜に思いっきりフラれる帰り道。その事実は変わらなかった。千晶に電話はもうできない。誰も自分を慰めてはくれない。

それが、雪菜が3年間抱え続けた痛みだったから。苦しみだったから。25日も、26日も、誰も来ない。バイトにも行けなかった。誰かに優しくされたくなかったから。編集社に行けば麻理さんがいる。ファミレスに行けば小春がいる。でも、今の春希にはそのコミュニケーションは不可能だと感じた。

 

 

それでも顔を出すんだ。この女は。何者なんだ。杉浦小春といい、和泉千晶といい。何が分かってるんだ。また今回も、春希の背中を押すのは千晶だった。大事な存在だ。それは間違いない。でも、「大切な存在」にはしてはいけないの。このゲーム、みんなに一途とかいう冗談は通用しないから。俺はそれでもいいけど、春希はそれじゃダメなの。だから、俺が律してやらなきゃいけない。キツいゲームだこと。DDに優しくない。

 

 

そういえば大きく変わった分岐点があった。かずさの過去を書いた記事。そのことがかずさの母である曜子に知られ、それを気に入ってもらえたらしく。曜子のコンサートに招待された。つまり、前回のパートでは考えられなかった「冬馬かずさとの3年振りの接触」の可能性。今回は雪菜に一途を貫く決心をしていたものの、そのライバルが千晶でも小春でもなく、かずさとなると少し話は別で。

俺、コンサートに行ける選択肢を用意してもらえてなくて本当に良かったと思う。やっぱり意思弱かったわ。今回は雪菜のため。そうずっと思ってた。雪菜にフラれた帰り道の最後の選択肢の後の、最初で最後の選択肢。雪菜の痛みを知るために、自ら誰にも助けを求めなかった。それなのに、やっぱり気持ちが揺らぐ。今でも。「俺」の気持ちは相当かずさに偏ってる。だから、この記事を書き終わった後、この選択肢の先だけは絶対に読みたい。「俺」の好奇心で。だから、22日の夜までに、雪菜へも、千晶へも、小春へも、興味無さそうな選択肢を選ぶ準備をしておこうかな。バッドエンドに向かっちゃうかな。でも、それでもいいかな。だって、「俺」はもう知っちゃったから。

 

コンサートに行けば、かずさと会えるって。

 

そんな「俺」の決意と真逆の対応を「春希」に取らせる。というか、今はそうするしかない。だって、コンサートには行かせてくれないから。ゲームが。

 

そこからの進展はもうそれこそ見事ご都合系主人公と言った流れ。周りはみんな協力的。みんな仲間。麻理さんとの電話、感動的だったな。あれよあれよと雪菜ルートのハッピーエンドですわ。

勘違いしてほしくないのは、このルートが面白くなかったわけじゃない。何回も泣いた。心動きまくった。でも、もうとっくに引っかかってんの。感情が。かずさが。何回「かずさ出てくるかも?」って思ったかわからない。2月14日。この日にもそう思ってた。出てくるわけないのに。そんな無粋なことしたって、かえって面倒な選択を迫られるだけなのに。

 

チャプター完遂の後、「coda」という3個目のチャプターが提示され、そのままシナリオが始まろうとしました。何故。何故この状態で、かずさと再会させるんですか。会いたかったけど。会いた過ぎたけど。ちょっと遅い。再会を祝うには、既成事実が多すぎる。このシナリオが「正規ルート」だとしても。「俺」がまだやり残したことがある気がする。春希はもういいよ。どうせそういう運命だから。ゲームなんだから、多少の「もしも」は見せてほしい。なので、次は「coda」ではありません。「closing chapter」3周目です。辛いルートでも受け入れるから。俺のことを、諦めさせてください。